ウルトラマンが、帰ってきた！『劇場版ウルトラマンギンガS 決戦！ ウルトラ１０勇士』
約束された名作『劇場版ウルトラマンX きたぞ！ われらのウルトラマン』公開まであと４日ということで今日からがんばってウルトラシリーズの記事を書いて、ささやかに応援していきたいと思います。
というわけで本日は前作『決戦！ ウルトラ１０勇士』の感想を書いていきます。
２０１５年観た映画ランキング１０位に入った本作。
２０１５年観た新作映画ランキング後編！（１０位～１位） - 野球、映画、高級服、早い車にウイスキー、それとブログ
本作の魅力と言えばやはりアクションでしょう。
長い間仮面ライダー、スーパー戦隊など東映作品にかかわってきた坂本浩一監督のウルトラシリーズ復帰作ということで、テレビの『ギンガS』も含めて「あ、仮面ライダーっぽいな、戦隊っぽいな」と思うような演出が多かったですね。
特に冒頭のコスモス対エタルガーなど、戦隊シリーズのロボ戦をほうふつさせる演出（殴り合いを真下から、かつスローモーション風に撮る）が印象的でしたね。
で、それがこれまでのウルトラマンっぽさ、すなわち巨大感を失わない程度のスピード感や精巧なミニチュアなどと見事に合致していて、これまでに比べて明らかに完成度が高くなったんじゃないかと思います。
そしてもうひとつの魅力としては、平成ウルトラマン勢ぞろい（アグル、ヒカリはいない。念のため）のショットでしょう。
で、そのウルトラ１０勇士が死亡遊戯チックにそれぞれの宿敵怪獣と戦うわけですが、ファンとしてはこれが非常に楽しめました。
特にタイプチェンジをしっかりやってくれたことに感動を覚えました。これまで『ウルトラ銀河伝説』『ウルトラマンサーガ』とタイプチェンジできるウルトラマンが出ても初見の観客に配慮してできてなかったという背景があったので、もうタイプチェンジをやってくれただけで多少の粗は許しました。
やっぱり『ウルトラマンサーガ』でルナモードのまま戦うコスモスは不自然だったもんね。
まぁ確かにツッコミどころは少なからずありました。
悪役のエタルガーの目的が特に明かされるわけでなくご都合主義的な悪である点や、修行シーンがちょっと薄っぺらすぎる点（コンビネーションを鍛えるために手錠したのに何でこいつら腕立て伏せやってんの？）とか、光線技の時技名叫ぶのってどうよ？ とか。
とはいえ、そんなことは目をつぶるとしましょう。
本作を含めたウルトラマンギンガというシリーズの最も意義深い点、それはウルトラマンがテレビシリーズとして復帰し、それが最終回直後に劇場版、続編を作れる程度に人気作になったという点であると思います。
もちろんウルトラマンギンガに至るまで紆余曲折がありました。２度の買収を経て、その間も新作が作られ続けたこと。
実を言うと、『ウルトラマンゼロthe movie』が公開されたころ、「テレビじゃ映画のクオリティできないし、無理にテレビシリーズやらなくていいのに」と思っていた時期が俺にもありました。
俺がそんなことを思っている間に、『ウルトラギャラクシー 大怪獣バトル』『ウルトラマン列伝』『ウルトラゼロファイト』と撒いてきた種が『ウルトラマンギンガ』でつぼみとなり、『ウルトラマンギンガS』で花となり、そして『ウルトラマンX』で満開となりました。
今では劇場版だけでいいなんて考え露ほどもありません。
というのも最新作『ウルトラマンX』がウルトラシリーズ史上最高傑作（俺の中で）だったからです。
詳しくはこちらの記事（『劇場版ウルトラマンX きたぞ！ われらのウルトラマン』が名作のオーラに溢れまくってる件について（または『ウルトラマンX』総括） - 野球、映画、高級服、早い車にウイスキー、それとブログ）に書きましたが、とにかく『ウルトラマンX』はガチで神でした。
もちろんその土壌を作った『ウルトラマンギンガ』『ウルトラマンギンガS』も好きです。
本当に、ウルトラマンがテレビに帰ってきてよかった！ 幸せだ！
そんなウルトラシリーズの未来を切り開いた本作は、今週からウルトラマン列伝で分割放送されます！金曜日からはyoutubeで配信もするので、見逃した方はこれを機会に今のウルトラシリーズを体感してはいかがですか？
いろいろ粗はありますが、楽しめることは間違いありませんよ！
そして３月１２日（土）公開の『劇場版ウルトラマンX きたぞ！ われらのウルトラマン』も超！ 超！ 超！ おススメですのでみんなで観に行きましょう！
