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好きなものについて淡々と語ります。ブログタイトルはジョニーデップ主演『パブリックエネミーズ』のセリフからです。どれも好きだけどね

『劇場版ウルトラマンX きたぞ! われらのウルトラマン』が名作のオーラに溢れまくってる件について(または『ウルトラマンX』総括)

まずは何も言わずこの動画を観ていただきたい……

 

 

www.youtube.com

 

 

 


なんやこれ!!!!!!
どう考えてもおもろいやろ!!!!!!!
約束された名作の予告やんけ!!!!!


失礼、少々取り乱したようです。
今回はタイトルのとおり、ウルトラマンXについての記事です。

 

 

 

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『劇場版ウルトラマンX きたぞ! われらのウルトラマン』が超名作になりそうでめでたい! と観てもいないのに決めつけているわけですが、まぁここまで期待できるということはもちろんそれなりの根拠があるからです。
それが何かというと、『ウルトラマンX』がテレビシリーズとしてはウルトラシリーズ最高傑作だったと思えるほどの出来だったからです。

 

 

基本一話完結形式ですが、その1話たりともハズレ回がなく、ギャグからシリアスまでバラエティ豊かな物語が観られるのが魅力ですが、なによりもこの時代にこれほどのクオリティの怪獣特撮をテレビでやってくれたことに感動を感じます。
とくに白眉だったのがミニチュア特撮とCGの組み合わせでした。
もっとも顕著に表れたのが『劇場版ウルトラマンX』の監督である田口清隆監督による第1話でしょう。
世界各地で暴れるウルトラ怪獣たち、溶鉄怪獣デマーガによる破壊シーン、防衛メカの戦闘、ウルトラマンXの初変身からの巨大感あふれるバトル!
これらはすべてウルトラシリーズで何度も描かれていたものですが、『ウルトラマンX』においては確実にこれまでのシリーズを上回るクオリティでこれらを観させてくれました。
無論2話以降もクオリティは最終回まで維持され、まさにウルトラ史上最高のクライマックスを迎えました。
テレビシリーズでこれなのだから、映画ならどうなっちゃうの? とハードルが棒高跳びのごとく上がってしまいますが、まぁテレビシリーズを観ていれば、いや、観ていなくとも予告を観ればわかるとおり田口監督は期待に応えてくれる男なので心配ないでしょう!
というわけで予告を観るだけでも『劇場版ウルトラマンX きたぞ! われらのウルトラマン』が面白いのは確定的に明らかということでめでたい! でした。


ウルトラマンXという作品を語るにはここ数年のウルトラシリーズの文脈という視点は欠かせないでしょう。
2012年の『ウルトラマンサーガ』以降、それまで4作品続いていた劇場版の公開がいったんストップします。
特に『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説』『ウルトラマンゼロ 超決戦! ベリアル銀河帝国』『ウルトラマンサーガ』は劇場公開が終わって間もなく次回作の発表というサイクルで来ていただけにファンとしては『ウルトラマン80』以降の冬の時代突入か!? とシリーズの存続を(勝手に)危ぶんでいたのを覚えています。
ちょうどそのころ、2013年は『魔法少女まどか☆マギカ 新編 叛逆の物語』、『劇場版あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない』『TIGER&BUNNY The Rising』など深夜アニメ劇場版が立て続けにヒットしており、『ウルトラマンサーガ』が興収的に振るわなかったこともあって、非常に今後の動向が不安な1年でした。
その感2012年8月~9月、2012年12月~2013年3月に放映された新作『ウルトラゼロファイト』も『ウルトラマン列伝』(過去シリーズの傑作選)内の1コーナー(3分程度)でしかなかったこともあり、その不安を払拭するどころか、制作陣には本当に申し訳ないんですが、映画が作りたいけど予算が通らないからなんとか無理して作ったようにしか見えなくって。
そもそも、3分の短編を週に1話で満足するのは難しいというか……youtubeの一挙配信とかでまとめて観る分にはけっこう楽しめたんですがね。

まぁそんな感じでやきもきさせられていた中、2013年4月制作発表されたのが『ウルトラマンギンガ』でした。(2013年7月放送開始)
しかし、予算の壁に阻まれ、事件は全て主人公の友達たちが通う高校周辺で起きる、市街地セットはなし、火薬も極力抑えるなど、特に映像面での不満が残る作品となりました。
「夢」をテーマにしたドラマはいい感じに青臭くて味わいがあるんですがねぇ。
ちなみに超特急の草川くん演じる一乗寺友也がお気に入りのキャラです。

まぁそんな感じでちょっと物足りなさが残った『ウルトラマンギンガ』から1年、ウルトラシリーズの再起を予感させる作品が放送されます。
それが2014年放映の『ウルトラマンギンガS』でした。
かつて『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説』でウルトラシリーズを新たなステージに引き上げた、坂本浩一監督を中心としたこの作品は『ウルトラマンギンガ』が嘘に見えるほどのハイクオリティな特撮で、たちまちファンを魅了してくれました。『仮面ライダーW』『海賊戦隊ゴーカイジャー』をヒットに導いた手腕をここでも惜しみなく発揮し、『劇場版ウルトラマンギンガS 決戦! ウルトラ10勇士』、さらに後日談にあたる『ウルトラファイトビクトリー』まで駆け抜けてくれました。
ウルトラマンギンガS』の魅力に軽く言及しておくと、①防衛チームなどウルトラシリーズのお約束の復活、②スーパー戦隊にありそうな演出(必殺技→振り返りカメラに向かって決めポーズ→背後で大爆発、怪獣との取っ組み合いを真下から撮影など)、③坂本監督得意の演出(生身アクション多用)の三つの要素がうまい感じに組み合わさっていて、これまでにないシリーズに仕上がっている点だと思います。
また、防衛チームの登場ということで話も『ウルトラマンギンガ』よりスケールアップしており、「ウルトラシリーズが帰ってきた!」と思わせる作品でした。

さて、『ウルトラマンX』に話を戻しましょう。
ウルトラマンX』のすごいところは、劇場版も含めたウルトラマンギンガS』ですら前座に過ぎなかったのではと思わせるほどのクオリティだったことです。
『ギンガS』で防衛チームが復活したことに触れましたが、『X』ではさらに進化して戦闘機も復活しました。また、『ギンガS』では全員で4人だった(最終回で3人増の7人になりますが)チームも『X』では研究者枠も加えて11人と大幅補強。さらに初のウルトラマン以外の宇宙人がチームに在籍(アドバイザー的ポジション)、voyger(ウルトラシリーズ専属のボーカルユニット)が隊員役として登場など『X』にかける意気込みがバンバンに伝わってくる仕様となっております。
作風としては上で述べた『ギンガS』の三つの要素のウルトラマン成分を大幅にプラスといった感じで、スパークドールズ路線の継承など、まさに『ギンガ』の正統進化、育成成功という作品です。
いやぁ、いろいろあったけど応援してきてよかったなぁ!


来年はウルトラシリーズ50周年の節目の年となりますが、この年ウルトラシリーズに求められるものは何でしょう?

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映像作品で既に決定しているのが上で紹介した『劇場版ウルトラマンX きたぞ! われらのウルトラマン』、新作テレビシリーズの2本です。
『劇場版ウルトラマンX』については名作であることが約束されているので、あえて多くは語らないとして、問題は新作テレビシリーズでしょう。
可能性としては『ウルトラマンX』の続編か、完全新作あたりが考えられます。
50周年ということで完全新作が観たい気持ちもありますが、『X』の物語ではエクスラッガーの詳細、主人公の大空大地の両親の現在など、わかっていないことがまだまだありますし、劇場版ではティガと初代がメインになると思われるので、その辺はきっと映画では明かされないでしょうね。
その辺を踏まえるとテレビシリーズではいったん『ウルトラマンX』の物語をいったん完結させておくのもアリだと思います。
個人的には次回のテレビシリーズでは放置されているウルティメイトフォースと『X』を合流させ、同時に完結させたうえで、おそらく再来年も公開されるであろう新作映画で新ヒーローへのバトンタッチという流れがよいのではないかと思います。

できれば並行して従来の子供向け路線とは別の大人向け映像作品も制作してほしいですね。
『ULTRAMANn/a』劇場公開なんてされたら感涙ものですよ。珍しい小説発のウルトラマンとしては『ウルトラマンデュアル』もありますし、もちろん月刊ヒーローズ連載中の『ULTRAMAN』などイケそうなコンテンツは結構あるので、円谷プロさんには多少無理していただいて(笑)
まぁ何はともあれ経営も黒字化し、制作体制も整ったようでめでたい!

今の円谷プロというのは創業以来最も安定した体制だと思いますよ。
経営一辺倒になり過ぎず、職人気質になり過ぎず、本当に今のバランスが最高だと思います。
今後ファンとしてすべきことは、新作をチェックするのはもちろんのこと、某仮面ライダーシリーズのような玩具のマーケティングに縛られ過ぎることがないように監視していくことだと思います。

 

 

【総括】仮面ライダードライブが体現した平成ライダーの限界とはなにか - YU@Kの不定期村
今の仮面ライダーがどれだけがんじがらめなのかはこちらの記事で鋭く指摘されていますのでおススメですぞ。


まぁシリーズの今後云々は置いておいても 『劇場版ウルトラマンX きたぞ! われらのウルトラマン』は間違いなく名作ですし、テレビシリーズの方もすっげーおもしろかったので、観たことない人はぜひ見てみてくださいね!